今回の記事を読むと素人でもキャブレター(以下キャブ)の洗浄方法がわかるほか、部品の戻し方も順を追って説明するためよくわかります。
※スロー(パイロット)ジェット(以下スロージェット)
そして先に結論ですがわたしの様な素人はスロージェットとガスケットの新品を用意して作業すること。
結果早く作業が終わりますよ。
今回の記事の詳細です。
- キャブをクリーナーキャブで洗浄する
- パーツクリーナーで吹き飛ばす
- キャブを組立、部品を戻す
- エンジンをかける
分解が終わっていれば、洗浄は意外と簡単だよ―
キャブレターをクリーナーキャブで洗浄する
前回記事のキャブレター分解編でほぼ金属部分のみになっているキャブをクリーナーキャブで洗浄します。
このクリーナーキャブとはキャブレター用の洗浄剤です。
使用する前に注意点ですが、このクリーナーキャブはかなり強力です。
ゴム手袋をしながら作業するとゴムが溶けて穴だらけになるほどプラスチックを溶かします。
作業時は目に入らぬよう保護メガネ(わたしは100均の伊達メガネ)の使用をおすすめします。
洗浄開始
まずキャブ上側にクリーナーキャブをプラスチック部分につかないように吹いて30分ほど漬け置きします。
30分経ったら真鍮製のワイヤーブラシで仕上げにゴシゴシこすってキャブ上側の洗浄は終了です。
錆がきれいにならなかったらもう一度クリーナーキャブを吹いて洗浄してください。
次にキャブの下側の裏側の燃料フィルターの中をクリーナーキャブで30分漬け置きした後、真鍮製のワイヤーブラシでこすり落とします。
この際、画像の様な先端にブラシがあるタイプが使いやすいですよ。
(画像のブラシは使いすぎですね。。)
次にその内側を受け皿にジェット等の細かい金属部品を中に入れクリーナーキャブで吹いていきます。
ジェットがひたひたに漬かるほどクリーナーキャブを吹いたらそのまま30分ほど漬け置きしておきましょう。
この際金属以外は溶けてしまうのでくれぐれも入れないでください。
こちらも30分経ったら真鍮製のワイヤーブラシで仕上げにゴシゴシこすってキャブ本体の洗浄は終了です。
あとスロージェットの目つまりを確認してください。
目で見て目つまりしていなければ、パーツクリーナーをマイナスドライバー側の穴から吹いてすべての穴から空気が出れば洗浄作業は終了です。
わたしの失敗談
灯油編
クリーナーキャブを使用してもスロージェットの目つまりが取れないことがあります。
その際は、灯油の液の中に部品をすべて入れ一晩置いておくときれいになると聞いて試してみました。
この時の容器はジップロックや1.5Lのペットボトルを半分に切ったもので大丈夫です。
ただわたしのカブは灯油に一晩漬け置をやりましたがスロージェットの目つまりがきれいになりませんでした。
というよりも灯油に一晩漬けた後、電気配線のより糸や銅線をスロージェットの穴に通して目つまりをとる方法が正しいので灯油に漬けるだけでは駄目だったのです。
しかし素人が電気配線のより糸や銅線を用意することは難しいですよね。
もちろんわたしは持っていません。
なのでこの方法はわたしには時間の無駄でした。
ガスバーナーであぶる
次にスロージェットの目つまりはガスバーナーであぶればきれいになると聞いたことがあったので試しにやってみました。
BBQ用のガスバーナーです。
結論あぶりすぎて溶けてなくなりました。
ジェットは真鍮製。
とてもデリケートです。
素人は加減がわからないためガスバーナーでやることはお勧めしません。
なので、そんなにお値段が高くもないので新品のスロージェットを用意してから作業することをお勧めします。
もし洗浄してスロージェットの穴が通ればスペアで取っておけばいいのですから。
パーツクリーナーで吹き飛ばす
それではクリーナーキャブで漬け置きしたキャブをパーツクリーナーで吹いてきれいにしていきます。
パーツクリーナーとは脱脂用といい、油を落とすスプレーです。
このスプレーは今後、様々な状況で使用します。
お値段もお安いため、一本は用意しておくことをおすすめします。
この作業は洗濯の工程で例えるところのすすぎです。
ジェットにもすべて吹いてきれいにしていきましょう。
この際も保護メガネをして残ったクリーナーキャブが飛んでくることから目を守りましょう。
用心に越したことはありません。
パーツクリーナーで吹いている際、くれぐれもフロートの留めるピンやバルブ等小さな部品を無くさないように。
わたしは無くしてしまい冷や汗をかきながら20分探し回りました。
キャブレターを組立、部品を戻す
キャブレターを組立
燃料フィルター組立
まずキャブ底部の燃料フィルターを戻し蓋をします。
メインジェット、スロージェットの組立
ではジェットを戻します。
画像の様にスロージェットは先の細い方から差し込みます。
メインジェットもこの調子で差し込みましょう。
そしてマイナスドライバーで締めますが、はずすとき同様ジェットは真鍮製の為、締め付け過ぎないように注意が必要です。
フロート組立
まずはフロートバルブからです。
フロートバルブの先が黒くとがった側から差し込みます。
フロートをピンでとめます。
ピンは差し込むだけです。
これでキャブの内部は完成です。
次にキャブの上下を組み立てますが、接合部のガスケット(ゴムの輪っか)を目で見て確認してください。
切れていたり、ひび割れていたら新品に交換しましょう。
※画像のキャブは掃除していません。汚くてすみません。
ガスケットを挟み、2本のボルトで閉めるとキャブは完成。
インテークマニホールドの組立
この際ガスケットを忘れずにキャブ側に挟み込んでください。
ボルト2本で固定します。
エアーフィルターを戻します。
エアーフィルター取付。
ゴムが固く入れずらいのですが、ここは力技で頑張りましょう。
燃料コックを戻す。
燃料コックを戻しますが、挟まっているガスケットを確認してください。
キャブ同様、切れていたりひびが入っていたら新品に交換してください。
確認しましたら、ガスケットを間に挟み燃料コックを2本のボルトで締め付けます。
スロットルワイヤーを戻す。
ここのポイントですが、スロットルキャップをはめる際に筒状の下の切り込み部分をアイドルスクリューとエアスクリューの方へ向けます。
縦に長いスリットをカブ左側に向けるということです。
反対向きでも入りますが、常にアクセル全開になります。
奥まで入ったら、スロットルキャップを手で締めます。
チョークワイヤーを戻す。
先端の太鼓になっている部分をキャブの黒いプラスチック部にはめて、ワイヤーをネジで締めこみます。
レッグシールドを戻す。
いよいよ最後です。
レッグシールドを戻せば完成です。
エンジンをかける
それでは、燃料コックをONに回します。
キーをONに回し、ニュートラルを確認します。
キックでエンジンをかけてみましょう!
ブルルーン!
どうですか?
きっとエンジンがかかっていることでしょう!
わたしはエンジンがかかって感動しました!
もしアイドリングの回転数が低くエンジンが止まりそう。
または回転数が高くエンジンがうなってるという症状の場合は、アイドルトップスクリューとパイロットエアースクリューを調整します。
素人の内は向かって右のアイドルトップスクリューだけをドライバーで調整します。
エンジンをかけたアイドリングの状態で作業します。
オーバーホール時に両スクリューとも外さなかったため、微調整で調整できます。
少しの調整で変化しますので、くれぐれも回し過ぎないように注意です。
ちなみにパイロットエアースクリューは専用の工具がないと回せません。
一応マイナスドライバーで回せるようにDIYの方法もありますが、素人の内はやらない方がいいでしょう。
キャブのオーバーホールいかがでしたでしょうか?
素人でも出来て驚きましたよね。
一度オーバーホールを自分ですると、構造がわかり気軽にメンテナンスが出来るようになりますよ!
皆さんの参考になれば幸いです。