まずキャブレター(以下キャブ)ってなに?
素人のわたしはここからでした
この記事を読むと素人の方でもキャブをオーバーホール出来、キャブの仕組みがわかるようになります。
また素人の方がみてわかりやすいようにまとめました。
キャブレターとは
簡単に言うとガソリンと空気を混ぜて燃料を送る装置です。
この混ぜ具合を調整することによりどんな気候でもベストな状態に出来ます。
ただ今現在主流となっているのがインジェクションといって電子制御になっています。
このインジェクションは自分では調整が出来ないため、今でもキャブ車が人気となっています。
中古市場でも人気があるみたいにゃ
ちなみにこのキャブをばらしてメンテナンスすることをオーバーホールといいます。
実際素人のわたしがオーバーホールした工程を以下にまとめました。
本体からの分解方法
レッグシールドを外す
まずはレッグシールドを外します。
ボディに数カ所で留めてあるボルトを外します。
これはきっと問題ないですね。
スロットルワイヤーを外す
※以下の写真は参考のためにばらし終えた後、床に置いた状態での写真です。
次にキャブにスロットルワイヤーが接続されています。
スロットルワイヤーとはアクセルワイヤーともいいますよ。
このスロットルキャップを緩めて外します。
本来手で回るのですが、わたしの20年物のカブはここが固く回りませんでした。
そこでキャップにウエス(布)を巻きプライヤーで緩めました。
ウエスはキャップに傷をつけない為です。
キャップが緩んだら上方向にスロットルワイヤーを引き抜きます。
この先にジェットニードルという部品が付いていて、この部品を調整するとアクセル中開度時の燃料の濃さを変えることが出来ます。
要はアクセルを半分位グリップひねった状態のガソリンの送る量を調整できます。
難しく考えないでそうなんだーでいいよ
今回この調整は割愛させていただきます。
チョークワイヤーを外す
寒い日などエンジンがかかりにくい時に使用するチョークのワイヤーです。
カブの左側から作業します。
ワイヤーが留まっている上のネジ1本を緩めてチョークワイヤーを外します。
黒いプラスチック部分にチョークワイヤーの太鼓部分が留まっているので、知恵の輪の様にくるっと外します。
燃料コックを外す
キャブの下の方に二本のホースがレバーの付いた部品(これが燃料コック)につながっていると思います。
これを外すのですがその前にもし燃料タンクの中がサビて茶色く見えていたら、この際一緒にきれいにしてしまうことを勧めます。
(懐中電灯で照らして見てくださいね)
なぜかというと燃料タンクの中が錆ていたらその錆がきれいになったキャブの中を通る為、折角キャブの掃除をしたにもかかわらずすぐにまたオーバーホールしなけらばならないからです。
もし燃料タンクの中が錆ていたら燃料タンクの掃除の方法をご覧ください。
それでは本題の燃料コックの外し方ですがまずレバーを必ずoffにしてください。
燃料が流れちゃうよ
offにしてから取り付けてある2本のネジを外します。
※この画像では燃料コックがonになっていますが、必ずoffにしてください。
この時燃料が少しもれますので受け皿を用意しておくことをお勧めします。
エアークリーナーを外す
次にエアークリーナーを外します。
キャブに空気を入れるためのフィルターですね。
ゴムのパイプがキャブに付いています。
このゴムパイプに金属製のホースバンドが取り付いています。
このネジを緩めてゴムパイプを力ずくで外します。
わたしのカブはこれが取れず苦労しました。
取り方にコツがあるのか?と検索しましたが特にないようです。
片側ずつ少しずつ外しましょう。
と言いたいのですが、それでも取れずわたしは奥の手でCRCを吹きました。
これは自己責任でお願いします。
ちなみにあとでパーツクリーナーでしっかり脱脂しました。
インテークマニホールドを外す
エンジンとキャブを繋ぐ90°に曲がった鉄の部品です。
この2本のボルトを外すとキャブが外れます。
この際にキャブとマニホールドの間の黒いガスケットも無くさないようにしてください。
番外編 キャブレターヒーターをはずす
わたしのカブにはついていましたが、このヒーターがついているタイプがあります。
年式やグレードにより異なります。
こちらは引き抜くだけで取れます。
キャブレターの分解方法
本体を2つに分ける
キャブを裏返し(下側から留まっているネジ3本を外します。
フロートを外す
外すと中を見ることが出来ます。(この中の部屋をフロートチャンバーといいます)
中にはフロート(茶色い樹脂製の部品)があります。
これはピンで留まっているだけなので外します。
これはフロートチャンバー内の燃料の量を調整してくれるものです。
見た目から想像できると思いますがプカプカ浮いて調整するため、穴が開いていると使用できません。
この際に穴が開いていないか確認してください。
このフロートの下にフロートバルブがあります。
これも外しますが小さい部品なので無くさないようにしてくださいね。
わたしは無くしたので気を付けてください。
ジェットを外す
このフロートの下にメインジェットとスロー(パイロット)ジェットという真鍮製の部品があります。
このジェットと呼ばれる2つの部品はガソリンを霧状に噴霧する部品で、締めたり緩めたりせず締めて固定し調整は物自体を変えて調整します。
メインジェットがアクセル全開時の燃料の噴霧量を調整するもの。
スロー(パイロット)ジェットがアクセル全閉時の(少し開けた状態)燃料の噴霧量を調整するものです。
これもプラスやマイナスドライバーで外しますが真鍮製のためやわらかく、無理はしないでください。
潤滑スプレーを吹き10秒ほど放置してください。
その後、緩めると取れます。
またガスケット(ゴムパッキン)も外します。
燃料フィルターを外す
キャブの底側にあるボルトを外すとこの燃料フィルターがあります。
つまみを持って引き抜くと取れます。
フィルターに穴が開いていたら新品と交換しましょう。
以上でキャブの分解は終了です。
アイドルトップスクリューとパイロットエアースクリュー
キャブの外側にに真鍮製の2つのネジがあると思います。
これはアイドルトップスクリューとパイロットエアースクリューです。
これはアイドリング時のエンジン回転数の調整ネジで今回は割愛させて頂きます。
本来こちらも外して掃除した方がいいのですが、わたしは外さずに掃除をしました。
理由としてこのネジは少しの調整でエンジンの回転数が変わります。
素人の初めてのオーバーホールではバラしてから同じネジの締め込み場所まで戻すことが現実的に不可能なためバラしませんでした。
一度このネジを調整すれば感覚的にもわかるようになるので、次回からネジも外して洗浄すればいいと思います。
以上で分解編は終了です。
最初はわけも分からず疲れますよね。
ただ意外と単純なつくりで驚きませんでしたか?
触れば触るほど上達し詳しくなりますし、何より好きになりますよ。
次回は洗浄編です。