カブに限らず、バイク・車等自分で全塗装するとなると、まず塗料の種類は何を選べばいいの?とわからないと思います。
そして調べると種類が様々あり、どれも一長一短。
今回はわたしがカブの全塗装をした際の経験から学んだ、初心者の方やプロでは無く個人の方におすすめの「塗料のおすすめの組み合わせ3選とおすすめの塗り方」を紹介させて頂きます。
※今回の記事は設備が整った業者の方(プロ)向けではなく、あくまで一般個人の方向けのとても再現性のある組み合わせのおすすめ3選です。
それでは早速ですが、塗り方の結論からお話していこうと思います。
塗料の色の種類を「つや消し塗料」、塗り方を「ハケとローラー」にすることです。
それでは詳細を説明させて頂きます。
このブログはバイク素人でしたわたしが、カブのカスタムをした際わからなかったことを素人目線でわかりやすく説明しています。
このブログを見れば素人でもおしゃれなカブをカスタムすることが出来るようになります!
塗料の種類
まずは種類から説明させて頂きます。
実は塗料の種類というのは、世の中にかなりの数があります。
しかしバイクの塗料となると大きくわけて3つに分かれます。
- ウレタン系
- ラッカー系
- 水性系
今回はこの3つの説明をまずしていきたいと思います。
ウレタン系
今最も使用されている塗料です。
最強の塗料ですね。
2液タイプで、【主成分(色)+硬化剤】+シンナー(薄め液)で使用します。
計量器で割合を量って調合します。
トップコートにはおすすめ。
ウレタン系 | 特徴 |
---|---|
長 所 | ガソリンやシンナーにも強い。プラスチックにも使用可。光沢も経年維持。粘度が高く塗膜が厚い。熱に強い。 |
短 所 | 高価。2液で取り扱いに難。混ぜたら使い切らなければならない。乾燥に時間がかかる。コンプレッサー・スプレーガン・無風室等設備が必要。 |
ラッカー系
ホームセンター等でよく見かける塗料ですね。
1液タイプで、【主成分(色)】+シンナー(薄め液)で使用します。
注意点ですが、ホームセンター等に売っている非常に安価なスプレー塗料は、アクリルラッカー塗料です。こちらは塗膜が薄く、耐久性が低いのでお勧めしません。
ラッカー系 | 特徴 |
---|---|
長 所 | 扱いが楽。比較的安価。乾燥が早い。乾燥後塗膜が強固。 |
短 所 | ガソリン等に弱い。経年で艶・光沢減。プラスチックには使用不可(振動で割れる)。塗膜が薄い。臭いが強烈。 |
※厳密にはラッカー系ではないのですが、エナメル塗料もあります。
エナメル塗料は主にプラモデル等に使用されますが、塗膜が強固で、扱いも楽です。
印象はラッカーの性質で、ウレタンの効果のようなものですかね。
しかし、バイク等、振動や熱に強いか微妙でしたので、今回は割愛させて頂きます。
水性系
一番お手軽な塗料ですね。
何と言っても水で洗えるといったものですからね。
ここで「水で洗えるって雨が降ったらみんな流れ落ちちゃうよ!」と皆さん思いませんでしたか?
安心してください!乾燥したら耐水性は大丈夫です。
今建築物には、環境対策の一環で、水性塗料が広く使われていますからね。
水 性 系 | 特徴 |
---|---|
長 所 | 扱いが楽。無臭。安価。設備費がかからない。プラスチックやどこにでも塗れる。 |
短 所 | 塗膜が薄い。ガソリンやシンナーに弱い。熱に弱い。耐久性が低い。 |
おすすめの組み合わせ3選
それではおすすめ3選です。
※下塗り塗装を「塗装」、上塗り塗装を「トップコート」と以下表現させて頂きます。
冒頭にもお伝えしましたが、初心者の方やプロでは無く個人の方向けの組み合わせということで、手軽さからトップコートのウレタンはスプレー缶の一択とします。
また下地処理はプラサフを吹いた前提のお話とさせて頂きます。
(要は、下地(鉄)に直接仕上げ塗料を塗らないということです。)
ラッカー+ウレタン
塗装にラッカー、トップコートにウレタン。
この組み合わせですと、全てスプレー缶で作業を終えることが出来ます。
その上で、ラッカーは塗料が強固でガソリンに弱いという性質を、上塗りのウレタンのトップコートで補うことが出来ます。
ウレタンのみのツヤあり塗装は、工場並みの設備が無いと出来ないけど、この方法ならツヤあり塗装が出来るよ!
水性+ウレタン
塗装に水性、トップコートにウレタン。
この組み合わせの場合は、主にツヤ消しのハケやローラー塗装になると思います。
(ツヤありならラッカー+ウレタンの方がいいから)
すると、塗料が飛散しないので、塗る場所の下だけ養生をすれば、場所を汚すことはありません。
こちらの組み合わせも、水性はキズにも弱くガソリンに溶ける性質がありますが、上塗りのトップにウレタンを重ねることで、ガソリンの耐性が強くなります。
ちなみにわたしは安価に済ませたかった為、この方法で作業しました。
※水性の上にウレタンは場合によっては、下の水性塗料をダメにしてしまう可能性があります。(メーカーによって相性があります)
目立たない箇所で試してみて、水性塗料がシワシワにならなければ大丈夫なので確認後塗装してください。
シンナーを使わずに水を使用するから、気軽に作業が出来るよ!それに臭いがしないから近所迷惑にならないよ
ウレタン+ウレタン
塗装にウレタン、トップコートにウレタン
え??最初のウレタンの説明で、工場並みの設備があってようやく塗装できるものって言ってたよね!!
普通そんな設備持っていないよ!!
きっと多くの方はこう思ったかと思います。
わたしも最初驚きましたが、ハケやローラーで塗れるウレタン塗装(ツヤ消し)があるのです。
結論として、言わば最強の塗料が工場並みの設備が無くても、ツヤ消し塗料とすることで、全塗装をすることが出来るのです。
番外編
おすすめ3選と言いながらも、番外編としてウレタン+ウレタンのツヤありを紹介させて頂きます。
本来工場並みの設備が必要な組み合わせのツヤありですが、実は全てスプレー缶で塗ることが出来ます。
では、なぜおすすめ3選に選ばなかったかといいますと、色の種類が少ない事と高価だからです。
純正色や今販売しているスプレー缶の色で好みのものがある方でしたらおすすめします!
また1本当たり3,000円し、およそ5~7本使用で、15,000円~21,000円する為、予算が許す場合はおすすめします。
しかし、多くの全塗装をお考えの方は人と同じではなく違ったものが好みなのではないか、また安価に塗装したいのではないかと思いましたので、今回のおすすめ3選には選びませんでした。
ただ、ウレタン+ウレタンのツヤありが手軽に出来ることは魅力だよね!
塗料を塗る道具
まず大きく分けて「ツヤあり」と「ツヤ消し」の種類によって塗り方が分かれます。
これは言い換えると、「ツヤあり」は「ハケとローラー」は使用できないが、ツヤ消しはどの方法でも大丈夫とも言えます。
これは光の屈折角が関係していて、ツヤありは光を鏡面の様に反射します。
フラットな平面の箇所ならまだしも、曲面は様々な角度に反射します。
この際の塗料の塗膜が、スプレー等の吹きつけでしたら、均一に吹き付けることが出来ます。
しかし、ハケやローラーでは極端に言えば表面は凸凹です。
これでは光が乱反射してしまい、目には見えない小さな凸凹でもとても目立ってしまうのです。
ということで、ツヤありには吹き付け一択となるのです。
ツヤあり
コンプレッサー+スプレーガン
この組み合わせはプロの方も使用している方法です。
この方法はエアーの量を調整して、上手く吹くことが出来ますし、また塗料の種類も豊富です。
しかし、全て揃えるにはあまりにも高価で、初心者の方にとって再現性を考えるとおすすめはしません。
それに技術が必要ですしね。
スプレー缶
こちらは比較的容易に塗装を楽しむことが出来ます。
ツヤあり塗装の方法でのおすすめでは一択ですね。
ただし、ツヤあり塗装全般に言えることですが、キズや凹みをしっかりパテ埋め等で、綺麗にしておかないと、前述した光の乱反射で、とても目立ってしまいます。
下地処理は必須です。
またスプレー缶使用の際は、缶の湯煎、最後まで使い切らない、遠くから何回にも分けて吹くを徹底してください。
ツヤ消し
ハケ
主に細かい箇所を塗る際に使用します。
ただ、お手軽という理由から、全てハケで塗る方もいるようです。
このツヤ消しですと、全てハケで塗っても綺麗に仕上がりますよ。
ローラー
広い箇所を主に塗るときに使用します。
わたしはこのローラーを積極的に使用しました。
やはりハケで塗るとハケ目がついてしまいますが、ローラーだとつかないので気持ちよく塗れます。
また早く塗れますね。
ただし、ハケより塗料が飛び散りますので、養生は必須です。
まとめ
全塗装のおすすめ3選いかがでしたでしょうか?
わたしは水性+ウレタン(トップ)でハケとローラーを使用し全塗装をしました。
ただ、皆さんにおすすめするとしたら、ウレタン+ウレタンのツヤ消しをおすすめします。
最初は高価ですが、やはりその後のメンテナンスが楽ですしね。
そして、ツヤ消しのの塗料をハケやローラーで塗ることは、初心者の方でも失敗がほぼ無い再現性の高い方法だからです。
最初は敷居が高く「わたしには無理~~」という方も、この記事を見て少しでも「私もやってみようかな」と思って頂けると幸いです。
それでは今回は以上となります。
ご閲覧頂きありがとうございました。