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【初心者必見】初めての原木しいたけ栽培。家庭での簡単な栽培方法解説

薪ストーブ

「しいたけ栽培」と聞くと興味はあっても第一印象、難しそうと思いませんか?
わたしもそう思った一人です。
しかし、完全素人のわたしでも成功することができました。

今回、その試行錯誤を解説し、皆さんにもしいたけ原木のオーナーになって頂きたいと思いましたので紹介したいと思います。
上手く栽培ができると、収穫の喜びや、「肉厚な焼きしいたけのステーキ」を食べることができます。
また一度成功すると、2~4年収穫することができますよ。

香りのいい肉厚な焼きしいたけのステーキを薪ストーブで作った記事も併せてご覧ください。

しいたけ栽培の手順

しいたけは原木栽培と言って原木に、しいたけの菌を打ち込み菌を蔓延させて栽培します。
ちなみに、この蔓延した原木のことを「ホダ木」といいます。
ホダ木ができると、主に春か秋にしいたけが発生します。
また2〜4年しいたけを収穫することができます。

原木の種類

しいたけの原木は、一般にクヌギ・コナラ・ミズナラのどんぐりがなるナラ類。
またアラカシ・シラカシのカシ類。と言われます。
これは樹皮が厚く乾燥しにくいため、しいたけ菌の養分が蔓延しやすくなるためです。

樹種特徴
ナラきのこの発生量多い。比較的管理が容易。全国的に一番多く使われる。
クヌギきのこの発生量多い。比較的管理が難しい。品質はいい。
シデ類きのこの発生が早い。発生個数も多い。が、肉質が薄くなりやすい。
シイきのこの収穫量は少な目。乾燥に弱く樹皮がはがれやすい。
カシ乾燥に弱く樹皮がはがれやすい。やや湿気の多い場所で栽培する。
きのこの発生は早い。が寿命は短く、ナラより発生量は少ない。

原木の太さは直径7~20cmほどが扱いやすいです。

原木の入手

「知人から地滑りが起きて、薪になりそうなナラの木があるけどいる?」と言われて頂きました。
1月の雪が降る日でした。
基本、薪ストーブの薪にしましたが、直径10cmほどの木が数本あったので、興味本位でしいたけ栽培をしてみようと思ったのが、きっかけです。

原木の加工

チェーンソーで1mほどに切り揃えます。その後2月になり種駒を打つため、しいたけ栽培の勉強をすると、伐採状況が良くないことがわかりました。

本来、しいたけの原木は葉の付いている時期に伐採し、葉が枯れるまで放置することにより、木の内部の水分を少なくする方法をとります。
しかし、今回は葉の付いていない冬に地滑りのため伐採された木。
また伐採後すぐに加工しているため、しいたけ栽培が成功するかわからない状況でした。

ハチワレ
ハチワレ

この状況下のためあまり写真は残っていません。。

樹種ごとの伐採時期

原木は樹木の休眠期にチェーンソーを使用し切り倒します。
時期にして秋の紅葉が始まった頃~春の新芽が出るまでです。
新芽が出てからでは、栄養分が少なくなり、樹皮がはげやすく、虫に侵されやすくなります。

ナラ・クヌギ秋の5~8分紅葉の頃に伐採が最も適す。
ナラ・クヌギ
(寒冷地)
秋の紅葉が始まった頃~春の新芽の頃であれば、伐採時期にこだわる必要なし。
その他の樹種1月~2月の寒い時期の伐採がいい。

玉切り(切断)作業の時期

伐採してから、

ナラ・クヌギ20~60日経過後。木口に乾燥によりヒビが見えた頃。
その他の樹種10~30日経過後が適しています。

原木の長さは管理しやすい90cm~1mが一般的です。

※寒冷地では原木を凍結させないように注意です。

駒打ち

駒打ち用に原木に穴をあけるキリと、種駒を用意します。
種駒は種類が沢山あり、素人には判断できず迷いました。
今回は「amazonおすすめ」から選びました。

駒打ちする際に、原木に穴をあけ種駒を打ち込みます。
この穴の直径9.2mm~9.5mm。
インパクトドライバーまたは電動ドリルにこのサイズのキリを装着し、深さ25mmほどあけます。

ただし、400個の種駒(400回の穴あけ)を深さ25mmになるように、気を付けながらの穴あけは大変です。
そこで、専用のキリの購入を強くおすすめします。
お値段も高くないので、特にキリを持っていない方はストッパー付きで楽に穴あけが終わりますし、これは買いです!

駒打ちの方法

駒打ちは長さ方向に20cm間隔。
円周方向に4cm間隔が基本です。
※太さの4倍が目安。
直径10cmの場合、10×4=40 40個。

空けた穴に種駒を金づちで、表面が平らになるまで打ち込めば完了です。

ハチワレ
ハチワレ

余った種駒は来年まで持ち越せないよ
多く打ち込むか、原木を増やして使い切ろう


ポイント

駒打ちは11月~2月頃までに終わらせましょう。
駒打ちする種駒の量を、通常の2~3倍にすると菌の蔓延が早くなり害菌の侵入を防ぐことができます。
※種駒の通常の数量は、直径10cmの原木一本あたりで40個。2倍で80個。3倍で120個。

わたしの場合、地滑りの原木のため所々の樹皮が剥けていました。
この樹皮が剥けたところからは害菌が侵入しやすくなります。
対策として、樹皮の剥けた周りに多くの駒を打ち込むことで外菌が入りにくくなります。
(5~10cm間隔で種駒を打ちました)

仮伏せ

次は仮伏せという、原木に菌糸を蔓延させるための保湿管理の工程になります。

駒打ちが終わったら、すぐにたっぷりと散水して原木を濡らしてあげましょう。
地面の近くで30cm〜50cm以内の高さになるように横並びに置きます。
およそ3段積みになるかと思います。

原木の上にむしろを敷いて、ブルーシートをかぶせて、風が入らないように管理します。

管理温度はシート内部が25℃以上にならないように気をつけましょう。
あまり高温になると外菌に侵食されやすくなります。
時期は梅雨前まで仮伏せを行うといいでしょう。

ポイント

地面に近い原木の小口に、白い菌糸が見てとれるかもしれません。
これは順調に菌糸がまわってる証拠です。

※駒打ちが4月・5月になってしまった場合、仮伏せは行わず、次の本伏せに移ってください。
外気温が高くなると、外菌に侵食されやすくなるためです。

本伏せ

菌糸がついた原木に、さらに菌をまん延させる工程が本伏せです。
本来、山や林の中で行う工程ですが、庭先でもできます。
その際は、

  • 下が地面
  • 直射日光が当たらない日陰で、風が通る場所
  • 雨の当たる場所

この項目に注意してください。
経験から言うと、庭に苔が生えている場所は比較的しいたけ栽培が容易にできます。


また以下のポイントは失敗する主な原因です。

ポイント
  • しいたけ菌は高温に弱く、湿度(多湿)にも弱い。
  • 通風が悪いと害菌が入りやすい。

しいたけ菌は高温に弱い

50℃になると完全に死滅するといわれます。
夏、20分間直射日光にあてると木の表面は50℃以上になるので確実に失敗します。

普通の山や林で栽培する場合、葉の間からの木漏れ日は、問題ありません。

対策として
  • 似た環境を作るため、庭での栽培では木の木陰などで栽培しましょう。
  • 南側に建物がある場合、日陰になるため栽培できます。
  • ヨシズやスダレを使い日陰を作ることもおすすめです。
    ただし、この場合直接原木の上に置くのではなく、通風を確保するため簡易的な小屋の様に覆うことをおすすめします。

湿度(多湿)にも弱い。

梅雨から夏は高温多湿で、菌がまだ完全にまわっていない状態の原木に害菌が入ってきてしまい、しいたけ菌は負けてしまいます。

対策として
  • 原木の天地返しといい、原木の上下を変えることです。
    地面に面している部分はしいたけ菌のまん延が早いですが、害菌の入りも早いです。
    上下を入れ替えることにより、対策ができます。
    ※一般的に梅雨明けと夏に1回ずつですが、回数を増やして行う方が対策できますのでおすすめです。

わたしの本伏せ状況

南側に建物があり、木に囲まれた場所での栽培です。
よく見ると庭に苔が生えています。

この状況で、雨が降らなければ夏場は毎日夕方散水していました。
夏以外は、2日に1回か3日に1回のペースで散水です。
※知人数名から「散水が少なすぎて失敗した」と聞いていたので、回数を多めに散水しました。

たまに天地返しを行い、小口の菌の様子を見ながら観察していました。

原木の小口にしいたけ菌の白い菌がまわっているのがわかります。

収穫

「駒打ちを終えてから2年目の秋(夏を2回経験した秋)に収穫」となっていたため、原木の観察に行きました。
※正直2年も過ぎると、忘れていたし、しいたけが本当に出るとは思っていませんでした。

すると、種駒がなんか盛り上がっているのです!

数日で完全に出てきました!

かさの形も整い、

気がつけば大量にしいたけがなりました!

子供にもしいたけの収穫体験をさせることができて、よかったです!

収穫のコツのポイント

しいたけの軸の根元を持って左右に倒すように採ります。
ナイフを使うと原木の切り口から痛みが早くはいるためおすすめしません。

しいたけが栽培できたので、この原木は「ホダ木」となりました。
あと1~3年はしいたけを作り続けてくれます。
ただし、この先も特に夏場の散水は忘れず行わないと、ホダ木とは言え、しいたけ菌は死滅します。
散水だけは皆さん注意しましょう。
またナメクジもしいたけの天敵なので注意しましょうね。

以上、ご閲覧頂きありがとうございました。

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