薪の種類と言っても、薪ストーブ用とキャンプ用では少し違います。
今回は薪ストーブ・キャンプそれぞれにおすすめな薪の種類を解説したいと思います。
わたしは2007年に新居に薪ストーブを入れ、毎年自分で薪をつくっています。
多く集まった年は販売もするほどに、薪に寄り添った生活をしています。
そんなわたしも、始めた当時は薪の種類がわからず苦労しました。
そこで今回誰でもわかるように、薪の種類の解説をしたいと思います。
薪の種類
広葉樹
一般的に冬になると葉が落ちる木のことを広葉樹といいます。
組織が詰まっていて、重量も重たいです。
着火はしづらいですが、火持ちが良く熱量が多い特徴があります。
一般的に薪ストーブ、ピザ窯などに使用されます。
※トネリコ、樫(カシ)など冬に葉が落ちない広葉樹もあります。
広葉樹の年輪は間隔が狭いです。
※年輪は1年で1本刻まれます。
詰まっているということは成長が遅い証拠。
針葉樹
冬になっても葉を付けたままの木の多くは針葉樹です。
成長が早く組織が粗く、重量も軽いです。
着火はしやすく、火持ちが悪いですが、燃えた瞬間の熱量は高いです。
杉・松が代表なことから、入手しやすいため安価です。
キャンプ等には重宝します。
※カラマツなど冬に葉が落ちる針葉樹もあります。
針葉樹の年輪は間隔が粗いですね!
薪の特徴
薪として使用するには、乾燥をさせることがとても大事。
木の重さの六割は水の重さと言われている程です。
堅い木なら切った時期・割った大きさ・乾燥場所にもよりますが、1~2年は乾燥させたいですね。
果樹などの木なら1年は乾燥させたいところです。
以下、一般的に入手出来そうな薪の種類の早見表です。
※カエデ以外は実際に今まで焚いてみました。
カエデは手に入りませんでした。。
クヌギ
薪の王様。
薪の炭材として昔から使用される堅い木。
コナラ・ミズナラとの見分け方
葉の大きさがコナラ・ミズナラよりも2倍ほど大きく細長い。
樹皮が黒っぽいこげ茶色で、ゴツゴツと皺が深い感じ。
逆にコナラ・ミズナラは灰色っぽい印象です。
コナラ・ミズナラ
俗にいうどんぐりの木。椎茸のホダ木としても使用される。
乾くとミズナラの方が軽くなる。
樫(カシ)
常緑広葉樹。
とても堅い木で、チェーンソーの刃が切れなくなっていく感じがわかる。
ケヤキ
街路樹・公園・神社でよく見る木。
玉切り後、すぐに割らないと堅くて割れなくなる。
乾燥時、獣の排出物のような臭いがするため住宅街では注意。
サクラ・りんご
燻製のチップにも使用される木。
とてもいい匂いがする。
この薪を使い、炉内で調理(焼き鳥など)すると絶品です!
ぶどう
昔、こたつの炭に使われていた。
熱量は低いがじっくり燃える為、炭に向く。
薪ストーブでは暖かくなりませんでした。
極寒期を除けば場合によってはOK?
杉
入手しやすく着火性がいい木。
水分量が多いため、よく乾燥させること。
薪ストーブ用のおすすめの薪
鋳物(いもの)製の薪ストーブ
一般的な鋳物製の薪ストーブならば、広葉樹の薪一択です。
理由は、鋳物は急激な温度変化に弱く割れてしまいます。
(ダッチオーブンやル・クルーゼも同じ原理で割れます)
針葉樹は火持ちはしませんが、急激に温度が上がり火が消える性質。
そのため、薪ストーブいっぱいに針葉樹を入れると、薪ストーブの寿命を縮めてしまうのです。
ただ、着火用・熱量の低い薪と混ぜて焚く等、使用機会を工夫すれば問題なく使用できます。
鉄板製薪ストーブ
温度変化に強い素材のため、針葉樹もガンガン焚くことが出来ます。
針葉樹ですと広葉樹より熱量が低いため、量を焚く必要にはなりますが、薪のコスパはいいですね。
もちろん、広葉樹もOKな為、どんな薪も大丈夫です。
キャンプ用のおすすめの薪
焚火用
夜ゆっくり火を眺めたいならば、広葉樹。(火の粉が少ない)
朝など片付けの時間を逆算して焚くなら、針葉樹。(火の粉は多い)
シーンを選んで使い分けることが出来ると、幅が拡がります。
※薪をよく乾燥させないと「パチン!」とはぜます。あれは木の中の水分が原因の音です。
以下商品は、広葉樹と針葉樹の2点セットで使い分けが出来ます。焚き付け付きは地味に嬉しいですよね!
また、キャンプ用の薪は細目に割っておくと火加減の調整も出来、使用しやすいです。
キャンプ薪ストーブ
薪ストーブの鉄板製薪ストーブと同じです。
まとめ
一言に薪と言っても様々な種類があります。
ただ住んでいる地区によって、入手できる薪の種類は限定されます。
しかし、どんな薪にも共通して言えることは、しっかりと乾燥させることです。
乾燥が不十分ですと、煙が多く出て近隣の迷惑になります。
また煙突に、ススやクレオソートという物質が付きやすくなり、煙突掃除をもし忘れてしまうと煙突火災にも繋がります。
薪の種類は大切ですが、何よりも乾燥が大切ということを念頭に、薪のある生活を楽しんで頂きたいです。
以上、皆さんの参考になれば幸いです。
ご閲覧頂きありがとうございました。